2024/03/07 09:49

 

 2023年9月15日(金)、ユネスコスクール認定校で学ぶ世界8カ国(イギリス・オランダ・ベルギー・ポーランド・ガンビア・オマーン・シンガポール・韓国)の子どもたちと関係者、48名が備前焼について学ぶため、備前へやって来ました。
 宝山窯がそのコーディネートを担当させていただき、前半戦は特別史跡旧閑谷学校で、備前焼の座学と制作を実施。後半戦では伊部に移動しての工房見学等を行いました。


(15:20)閑谷学校から伊部に移動しての後半戦では、備前市役所の職員の方々と備前市観光ボランティアガイド協会の皆さまが合流。当初の計画から急遽変更となった部分もありましたが、人間国宝 伊勢﨑淳先生の工房と窯場、備前焼伝統産業会館の3か所を4グループに分かれて見学することになりました。



 伊勢﨑淳先生の工房では、伊勢﨑晃一朗さんが丁寧に対応してくださり、窯場では、前日まで窯焚きがあったにもかかわらず、お弟子さんの飯島尚さんが案内と説明をしてくださいました。参加者の皆さんは備前焼ができるまでの工程に興味津々で、窯場の熱気も感じていただけたかと思います。


 備前焼伝統産業会館では、散策の時間には、2階の備前焼展示即売場の見学を行い、散策から戻ってきた際には、各々買い物や休憩の時間に充ててもらいました。スケジュールも最終盤で疲れもあったかと思いますが、それぞれ、1階、2階で買い物を楽しんでいただけたようです。また、出発の前には、皆さんにお土産として、備前焼の箸置きをプレゼントさせていただきました。


(17:10)そしてお別れの時。ユネスコスクールの皆さんは、バスに乗り込み帰路へ着きます。備前のメンバーも最後までお見送りをし、別れを惜しみました。長いようであっという間の一日。多くの方々に支えられた事業はこれでひと段落となりました。


 また、お別れ間際には、今回のお礼にと様々な方からプレゼントをいただきました。カップ、文房具、紅茶、スナック、チョコレートなど…。準備計画から運営まで、大変なことも多かったですが、やりがいと可能性しか感じないものになりました。何より、備前焼を作るだけではなく、備前焼を通じて国際交流ができるという可能性を示せたことは大きな成果だったと思います。


 そして、その日の夕方には、RNC西日本放送の「RNC news every.」、翌日には、NHK岡山放送局の「岡山ニュース『もぎたて!』」で今回の様子を取り上げていただきました。日本のテレビに映ったということで、インタビューに答えた子どもたちも大盛り上がりだったそうです。


 工房に戻って、作品の仕上げと乾燥。作品は底部の処理やひび割れなどを補修した後、作品シートとともに写真に記録し、工房で窯詰めまでの間、ゆっくりと乾燥させながら保管しました。


 窯詰めは10月に入ってからスタート。作品に藁を巻き、一番後ろの部屋(ケド)でヒダスキ模様を狙いました。途中に備前焼まつりを挟んで、窯焚きは、10月30日(月)から11月7日(火)までの期間で行い、ゆっくりと冷却した後、11月18日(土)から窯出しを行いました。
 この時の窯焚きの様子はブログにもまとめていますので、是非こちらからご覧ください。


 窯出し後は、1点1点丁寧にサンドペーパーで手入れをし水洗いをしました。


 作品は、1点ずつ紙箱に入れ、だれが作ったものか分かるように作品シートを外側に貼付。割れないように外箱に詰めてそれぞれの国へ送り出しました。


 その後、作品が届いたよ~、という連絡が写真や動画で送られてきました。備前焼で世界とつながるプロジェクト。今回は初めての取り組みとなりましたが、無限の可能性を感じることができました。「備前焼を世界へ!」宝山窯のチャレンジは続きます!




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