2022/10/06 01:10

 

 閑谷学校」の学びの精神を引き継ぎ、地域との関わりを重視しながら、自ら学び、自ら考える姿勢と、問題を解決していく力を身につけることを目標に、岡山県立和気閑谷高等学校で実施されている『閑谷學(しずたにがく)』。2021年10月にスタートした3シーズン目は、10名の生徒たちと共に学んでいくことになりました。


 最初の授業では、「備前焼を盛り上げるために何をすればいいと思うか?また、何をしたいか?」という問いかけを行い、たくさんのアイデアを出してもらいました。ここから内容を絞り込み、生徒たちと共にカタチにしていくこととなります。




 そして、最初のフィールドワークでは、宝山窯に招待し、工房や窯場の見学、電動ロクロや手回しロクロを使った作品制作などを通じて、現場の空気感や備前焼の現状、備前焼とはどういうものかを肌で感じてもらいました。


 今シーズンの内容については、決定までかなり難航しましたが、日本遺産の閑谷学校とコラボすることで備前焼も盛り上がるのではないかという話になり、閑谷学校にある素材を融合させた備前焼を作って、食堂で使ってもらい、メディアなどを通じて発信しようということになりました。


  
 そうと決まれば早速「閑谷学校」へ。4名は、青少年教育センターの食堂でインタビュー。残りの6名は、史跡内を散策しながら備前焼と融合させる素材探しを行いました。インタビューからは、制作すべきうつわが決まり、素材は、楷、椿、楓、栗、竹の回収に成功しました。


 インタビューをした4名は、その後「デザイン班」として、うつわの形状やサイズ、配色などを。


 素材を集めた6名は「カラーリング班」として、集めた素材を灰にしたものと備前焼粘土との調合比率を計算しながらテストピースを作成し、カラーリングの研究を行いました。


 2022年に入り、1月最初の授業では「朝日中高生新聞」のオンライン取材がありました。昨年担当した生徒も一緒に取材を受けることになり、久しぶりの再会に盛り上がりました。取り組みをメディアを通じて発信というテーマもあったので、幸先は順調な感じです。


 後日、発行された新聞が学校に掲示されていました。毎週日曜日に発行されている朝日新聞の中高生向け全国紙とのことで、備前焼の新しい展開や可能性を次世代の方々へ向けて発信させていただける大変貴重な機会となりました。


 そして授業は、2月1日(火)の学習成果発表会(中間発表)に向けての準備に。一気に仕上げていきたいところでしたが、コロナの影響が…。最後の授業には学校関係者ではないということで伺うことができず、仕上げのところでアドバイスができませんでした…。


 結局、発表会はYouTubeでの配信となり、視聴できたのは代表生徒の発表だけだったので、担当の生徒たちがどのような発表をしたのかは分かりませんでした。無念です…。



 前半の成果は、制作するうつわ(プレートと箸立て)のサンプルが完成し、使用する素材と調合比率を決めるところまで。本当はサンプルにカラーリングをするところまで行きたかったのですが…。コロナに振り回された前半でした。




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