2024/03/07 19:58

  
 2024年1月24日(水)と25日(木)の二日間、宝山窯のうつわをたくさん使っていただいているタイ・バンコクの和食レストラン「おだし八景 -Odashi Hakkei-」さんにおいて、イベントを開催させていただきました。初上陸となるタイ・バンコク。かなりの過密スケジュールでしたが実りのある遠征になりました。


 2024年1月23日(火)、スタートは関西国際空港から。前日に角窯(一部屋だけの薪窯)を焚き終え、終電で空港の最寄り駅まで向かいそこで一泊。早朝の便で日本を後にしました。機内食はタイっぽく「パッタイの玉子包み」をチョイス。前の席のおじさんとも仲良くなって(隣の席は空席だったので)、約6時間20分でバンコク・スワンナプーム国際空港に到着しました。余談ですが自力でエアアジアのチケットを取るのがなかなか大変だった…。


 空港でタクシーを拾い、まずは会場となる「おだし八景 -Odashi Hakkei-」さんへ。めっちゃ飛ばす、煽る、割り込む、幅寄せするという、なかなかの運転手さんだったので冷や冷やもしましたが、あっという間に到着しました。ある意味では当たりの運転手さんだったのかもしれません。この日は打ち合わせと作品を展示する予定だったのですが、荷物が足止めを食らい展示は翌日の朝に持ち越しとなりました…。


 1月24日(木)は、朝から作品の陳列。今回は、美術品を並べる展覧会や即売会ではなく、テーブルウェアの見本市として企画をしたので、厳選したうつわをバンコクへ持って行きました。簡単ではありますが、備前焼ができるまでの写真パネルや地域のパンフレットも取り揃え、備前のPRもしっかりとできる体制を整えました。


 そしてイベントへ。ランチメニューは、鰆のたたき、まつり寿司、作州牛の網焼き、ぶり大根、えびのかき揚げ、赤だし。ディナーは、鰆のたたき、まつり寿司、ぶり大根、作州牛の網焼き or 鯛のみそ漬け、雲丹のしそ巻天ぷらと海老天、おでん2種、雑炊 or だし茶漬け or 細うどん、マンゴーぜんざいという豪華な内容でした。



 イベントでは、多くの方にお越しいただき、店内は満席状態。メイン料理を中心に備前焼のうつわを使っていただきました。バンコクにいながら本格的な和食が味わえると、バンコク在住の日本人の方や現地の方でもかなりの日本通が訪れるそう。備前焼の話でもいろいろと盛り上がりました。


 また、宝山窯の海外展開ブランドとして立ち上げた「GENSO」の今井太一朗さんも活動拠点であるシンガポールから駆けつけてくださり(写真右)、お客さまとのやり取りや商談のサポートをしてくださいました。ちなみに、「GENSO」ブランドは現在、世界6つの国と地域(今回のタイで7つ目)に展開中。またどこかの機会にブログで紹介できればと思っています。


 そして、あれこれやっているうちにイベントの二日間はあっという間に終了。大変短い期間でしたが、備前市からは杉浦俊太郎 副市長が駆けつけてくださり、陶芸ファンの方々をはじめ、在タイ日本国大使館、王室関係者、日本料理店オーナー、料理人、芸術大学関係者、現地政財界の方々など本当に多くの方にお越しいただきました。
 勢いを肌で感じることのできた今回の遠征。良い出会いの連続で、ビジネス面はもちろんのこと、タイと備前を繋ぐプロジェクトも動き出しそうです。今回のイベントにお越しくださった皆さま、素晴らしい機会を創出してくださった関係者の皆さま、本当にありがとうございました!

(写真左上二人目より時計回りに、備前市 杉浦俊太郎 副市長、GENSO 今井太一朗さん、八景 正原聖也 総料理長、八景 上塩浩子 女将、おだし八景 上塩修示 オーナー、最後に左上 宝山窯 森敏彰)


↓ ここからは番外編。限られた時間の中ではありますが、訪問することのできたスポットなどを紹介してまいります。
 バンコク二日目に現地で活躍するプロデューサーの方と打ち合わせをするために訪れたカフェ「Cone Number 9」。オーナーさんが陶芸をするらしく、至るところに陶芸作品が展示されています。もちろん買うこともでき、陶芸体験や絵付け体験もできるようになっていました。このスタイルは備前いうところの「Cafe MUGENAN+」さんかな、とも思いつつ。とても良いお話ができました。


 「おだし八景 -Odashi Hakkei-」さんの近くにある「Terroir/テロワール」さんにも伺いました。有機野菜をメインにした懐石料理のお店で、ミシュランにも掲載されている名店です。準備中のところをお邪魔したのですが、シェフ(写真中央)が気さくに応じてくださり、イベントにもお越しいただきました。もともと備前焼にも興味があったそうで、備前焼をお店で使う話だけでなく、備前へお越しいただく話にも発展しました。今後が大変楽しみです。


 行こうとして行けなかった「おだし八景 -Odashi Hakkei-」さんの近くの老舗「Wattana Panich/ワッタナー・パーニット」。牛煮込みが名物らしく、タイの観光庁やガイドブックなどでも広く紹介されており、常に満席。次回こそは。


 料理で言えば、まさかの「日・タイ カレー対決」も実現。バンコク二日目の晩ご飯「Taling Pling/タリンプリン」のマッサマンカレー(左)と三日目のお昼ご飯「おだし八景 -Odashi Hakkei-」さんのまかないでいただいたゴリゴリの日本式カレー(右)。「おだし八景 -Odashi Hakkei-」さんでは、サッカーJ1のセレッソ大阪がバンコクでキャンプをする際にその食事を担当されているということ。まさにこの日はキャンプ中ということもあり、夕食に出されるカレーを一足先にいただきました。


 バンコク三日目。イベントの合間に訪れたカフェ「Pompano cafe du musee」。この地域はおしゃれなカフェが多くコンセプトがしっかりとしている印象。アンティーク調で設えられた店内は、バンコクに来ているのを忘れてしまうような雰囲気。外の暑さを気にせずまったりと過ごせる乙なお店でした。


 こちらも「おだし八景 -Odashi Hakkei-」さんの近く。バンコク最終日の午前に訪問。日本でもおなじみ、驚安の殿堂と100均。このエリアには日本食のお店も多く、日本文化に興味を持っている人も多い印象。そして日本人も多い。備前焼も入っていきやすいのではと思いつつ…。


 同じく最終日の移動中に通りかかった「エラワンの祠(タオ マハープロム)」。熱心にお参りする人が絶えない場所。高層ビルが立ち並び、大きな交差点の一角にある風景は何ともコントラストが利いているように感じました。そして、コントラストは景色だけではなく…。現地へ行くといろいろと感じることもあるかと思います。


 バンコク最後の夜は、イベントにもお越しくださったTsuru Satoshi さんが料理長を務める「Suhi KiShin 奇新」さんへ。備前焼のことが好きとあって、お店でも使っていただいていました。店内には日本の工芸品が飾られており、Tsuruさん自身も大好きという話。店舗の貸し切りも可能ということで、作品の展示会と合わせたコラボの話で盛り上がりました。これ、あるね、という感じです。


 そして、バンコクではいろいろな乗り物にも乗りました。タクシー、モタサイ(バイクタクシー)、BTSスカイトレイン。渋滞が多く、人であふれている中心部のことを考えると、モタサイが一番快適だったような…。皆さまも是非お試しください。


 そんなこんなのバンコク遠征。帰路はタクシーに乗ってスワンナプーム国際空港へ。帰りは約5時間30分のフライトで関西国際空港に到着。電車を乗り継いで、我がまち、伊部へと戻ってまいりました!ご縁繋がるバンコク遠征。備前焼の可能性はまだまだ拡がりそうです!

 本題よりも、番外編の方に厚みの出てしまった今回の活動レポート。いかがだったでしょうか?バンコクではその後、新しいプロジェクトも動き出してこれからが大変楽しみなことにもなっています。今後の展開にも是非ご注目ください!



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